刀陶(とうとう)の間
ー吉備の真髄と出会うー
古代から吉備は刀と陶が面白い
均整のとれたフォルムと薄さ、その抜群の技術力に驚かされる酒津出土の弥生土器。
古代吉備の先進性と国際性の秘密に一石を投じる円筒埴輪。健全に保存された希少な上古刀。
須恵器から発展し、室町時代には実用品として日本一のシェアを誇り、さらに桃山時代には茶陶として美の頂点を極めた備前焼。江戸時代になると低迷した備前焼を再興するために藩主導で作られた細工物。加えて、古来より評価の高い玉鋼を鍛えた備前刀や備中刀を展示します。
翰墨(かんぼく)の間
ー詩思筆才ー
江戸時代は書が面白い
連島宝島寺の住持であった寂厳や玉島円通寺で修業を重ねた良寛の精神性の高い墨蹟。
福山廉塾の儒者菅茶山とその門人頼山陽、備中松山藩の儒者山田方谷らの才知あふれる江戸期の書作のほか、浦上春琴や木村丈夫による岡山ゆかりの日本画を展示します。
有彩(ゆうさい)の間
ー百花生ず 吉備彩描ー
近現代は絵が面白い
洋画黎明期の京都で、関西油彩画壇を牽引した寺松国太郎、京都で制作し地元ではあまり知られない花鳥風月の名手・木村丈夫、東京画壇を離れ、倉敷に戻り独自の画境を追求した鬼才・河原修平など、郷土ゆかりの画家のコレクションを眺めながら、ゆっくりとおくつろぎください。